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 オーストラリアのS5000に参加すべく、昨年の秋からプロモーターと話し合い準備していた。最大の懸念は入国規制。


 報道では〝年末も話し合いを継続中〟となっていたが、実は話し合いは昨年の12月21日が最後だったとの事。プロモーターは『話し合いなんか継続しちゃいないよ!』と、吐き捨てるように言った。
どうしても開催地のビクトリア州と国の保健省が隔離免除にせず、『守って貰えないんなら延期』を譲らなかった、と。
 『キミらは隔離があったら来ないよね…?』と、さすがにプロモーターも落胆していた。

 この会議はF1だけでなく、テニスの全豪オープンの関係者もいたらしく、あちらは隔離を受け入れた。しかしいざ始まってみると選手は調整も出来ずにガタガタ。さらに今日からは急遽無観客試合にすると昨日発表。そう考えるとF1の11月への延期は賢明だったと思う。

 S5000は来週、フィリップアイランドでもう1ラウンドを開催し、9月まで延期すると言う。そして9月に再開し、11月のオーストラリアグランプリのサポートレースで最終戦を迎える。

 新しいプロジェクトでこれに出ようと言う話しになり、参加調整を続けてきたが、これでナンとか道筋を立てた。ところがドライバーの参加希望が意外にいて、二台では収まらない雰囲気になり、三台目か?と考えていたところ、スケジュールが合えば、と言う日本人選手も出てきて、それならばもう1チーム/2台を別チームで仕立てようか、と言う話しになった。

 デザイン担当のS君に話しを振って「久々の自社チームにするんで、よろしくね」と丸投げ。
ポイントは星野一義さんの1978年のF2000マシン、PENTAX NOVA 532Pを現代風にして、更にうちのCIカラーである白/赤/黒/金を使って、と身も蓋もないリクエスト。


 で、出来たのがコレ。もういきなり皆んなビックリのカッコ良さ。メインプログラムのマシンよりカッコいいんじゃね?となったが、これ、非常に大事なんですよね。


 仕事として〝ウチはこうで、こうで、こうします〟と決めている。で、関わる誰かがそれに対する何かをぶつけてくる。すると元々のアイデアが殻を破って次のステージのアイデアが出てくる。

それであれば三台目じゃなくて、別チームを仕立てて出るか!

と言う具合である。

 一人で考えるより、それぞれの専門の人間がこうやって得意分野をぶつけ合うことで、それまでの流れを変えるようなアイデアが出るのは、とても大切だと思う。

 Twitterのタイムラインを眺めていると、ナンだか殺伐とした話しばかり流れてくる。しかも99%の人がその話しを大きく間違えて捉えているどころか、それで食ってる専門家までが完全に間違えて捉えて、更に大きく間違えて情報発信してしまっている。これではダメだよね。

 ともかく強くInspireされたので、更にアップデートし、11月のメルボルンのスターティンググリッドに並べられる様、強く前進していくのでよろしくお願いします。


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