菅義偉 動く @世論形成と言論封殺のスキーム



その話しは新聞記者やフリーのジャーナリスト、評論家などを経て、安倍元総理の死後、すぐにやってきた。

「菅がキングメーカーとなって河野太郎を担ぎ出すぞ!」
また政界のある長老からの伝言も
「一時は菅がのし上がる。しかし結局は潰れるよ。」
いずれにしても、菅が裏でコントロールしていると言う情報だ。

自分の政界アマチュアマンとしての見方は5月末の安倍氏との会食が全てだった見ていた。
所謂、自民政治としての王道を説く安倍氏に対し、あくまでも外との連携を主張する菅との考え方の乖離。
それ故、安倍氏のこの大阪自民党での激励は他方で菅への最後通牒だと感じている。



故人だが元O国交大臣の秘書だったS氏のボヤキ。
「菅さんは学会を完全にコントロール下に置いて、公明党なんて蚊帳の外にいる執事だよ。」
S氏と竹馬の友であるM氏は「菅さんは恐ろしいよ。佐藤(創価学会副会長)は自分が政界を動かしていると勘違いしているが、あんなの菅さんから見たらタダの便利屋だ。子供騙すより簡単だよ。」と常に言っていた。

昨年の自民党総裁選、河野太郎は世論/ネットの声にやられた。
思ったより大きな反響が出て、書いた自分も驚いたが、そう言う事だった。

ただ次のYouTubeで、この〝中国〟と言うキーワードに対する捉え方に対し、皆さんに対し若干の苦言を言おうと思っていた。

日本端子は中国政府の作った会社との合弁会社である。
多くの反中国を掲げるメディアは中国に対し
「国家動員法があるから危ない」
「ジェノサイドがあるから問題だ」
と言う。

私は長い中国との関連の経験から言うと、それはそうなんだが、本当のポイントはそこでは無いと主張したい。
具体的に言うならば、中国は国家動員法と言うカードを切ってくる可能性は極めて低いし、はっきり言えば皆無であろうと予測している。
なぜなら、それこそ一度切ったら、もう二度と中国人は日本の地を踏めないであろうし、日本の刑法でそれなりの処罰が待つ。言うなれば日本の刑法にある外患誘致罪と同じだ。
そう言う意味では実行力に於いてはほぼ絵に描いた餅と考えている。
     

またジェノサイド問題も、あまり盲信的にこれを使う人や国は、全員バナナの皮を踏んで滑る危険性がある。確かに人権問題である事は変わらない。
しかしこう考えた事はないだろうか?
ある日、中国政府が再教育施設や工場の収容者に月に5,000元以上の報酬を与えたらどうなるか?収容者やその家族はたちまち意見が二分してしまう事は目に見えている。そう言うオセロの目がたった一手でひっくり返る危険性を予知していない事に寒気を覚える。また中国は批判を交わすためなら、何でもやる。そこを予測しないのか?と言いたい。

これは新疆の人と漢民族との軋轢を生で体験していないから、分からないのだと思う。
少し古い中国での生活経験のある者なら覚えていると思うが、新疆と言えばスリやコソ泥の代名詞だった時期がある。またあの漢民族をして「自分達はケンカや悪い事したら暫くは出てこれないが、少数民族(比較的新疆を指す言葉に使われていた)ならその日のうちに出てこれる。」と言う揶揄もあった。
自分も二度ほど置き引きにあったが、犯人はいずれもが新疆の人であった。
そして中国全土が新疆に手を焼いていた。

ある時、置き引きされた自分の鞄が捨てられていて、警察署(公安)へ引き取りに行った。受け取りの手続きに、当時交際中だった今の妻と一緒に行った。
するとその手続き中に日本からの電話。署内の床は大理石。声が反響して聴きづらい為、外へと出た。出る時におかしな空気を感じた。何やら大勢の人が警察署に集まっている。しかし自分は続く会話に集中していた。
10分ほどするとキャッチが入った。
見ると家内。
「あれ?」
っと思い出ると
「今どこ?警察署が襲われて私たちは奥に避難してる。外?こっちに近づかないで!」(その後、悲鳴にかわる)

そう。
自分が外に出る時に感じた異様な雰囲気。
新疆の人が囚われた仲間の奪回に来ていたのだ。
警察署に背を向け静かな路地で話していた自分は慌てて署に戻る。
するとそこはもう完全に修羅場となっていた。

日本からの電話の相手は「何があった?」と伝わる雑音から感づいた。
自分は「新疆が暴れて警察署が、、、中に彼女がいて、、、」と周りの騒音に負けないよう大声で言った。
この時、自分は日常のクセで日本人が言う「新疆(しんきょう)」とは言わずに「新疆(シンジャン)」と発音した。

群衆を規制していた公安が自分に向かって
「シンジャン、シンジャンと言わないでくれ!これ以上、刺激をしたらマズイ! 頼むから言わないでくれ!」と叫んだ。それほどまでに凶暴だった。

私は今のジェノサイド問題を否定しているのでは無い。
しかし中国で経験値を積んだ自分は「新疆」とはあまり心象の良くない響きなのだ。それは殆どの中国人がそう思っているはずだ。
犯罪で仲間が捕まれば、警察署だろうが何だろうが平気で襲撃する。
一般人へのスリ、タカリ、恐喝。
なんでもアリだった。

私は今のジェノサイド問題はそれとして問題であると考えている。
しかし決定打が薄過ぎる。
「国連がそう言った」
だけではオセロの目がひっくり返る事が予想される。
従って私はこの問題に関しては、様子を見ている。

中国は恣意的に法律を使う国であるから、その適用方と反体制を鎮圧する動きの部分が微妙に織り混ざった中での問題ではないか?と考えている。
但し強制労働があるとしたら、これは別の問題だし、これはある。
これには二つの問題を含んでいる。

一つは(1).人権問題。
そう。
ここまで来てようやく人権問題に辿り着く。
もう一つはこれらの労働で作られた商品の(2).産地ロンダリング問題だ。

これら(1)-(2)の問題についてはまた機会を作り、詳しく掘っていきたいと思う。が、問題はこんな簡単に述べたこの(1)-(2)に関する説明を、メディアやジャーナリスト、議員から発信されましたか?
読んだ事、聞いた事がありますか?
小坪やその関係者から説明を受けましたか?
無いでしょうね。
だからダメだと言うんです。
  デアゴスティーニ

大澤昇平は「中国ガー!」と言うヘイトで東大の研究室から蹴っ飛ばされました。小坪しんやから私がいまここで、こんな簡単に書いた説明に類する話を聞きましたか?
それすら無いでしょう。
あんなのはただのヘイトクライマーであり、それこそ自分の商売道具に使っているに過ぎません。

だから私が無闇に「日本端子がどうこう」と言うのも危険であるし、もっとその先を見ないとダメだと主張するのはこの部分です。

自民党総裁選の頃、この事が問題になった時、所謂ジャーナリストのツッコミが「中国に会社がある」「共産党と関わり合いがある」止まりだったので正直驚いておりました。
私が見て日本端子がしくじったのは「昔は太陽光関連をやっていたのに今はやっていない」と言ってしまった事です。その後、事業が継続しているのを掘られて自爆しました。つまり嘘をついたのです。

しかし私はもっと奥を見ておりました。そしてそこへ誰も行かないのであえて黙っておりました。

小さな電子部品やコネクター。
結構、北で作っているんですよね。
北京なんて中継基地なのに…と思っておりました。
今の中国、今でこそ円安ですが、この10年見ても中国で部品製造、それも中国に会社がある、あるいは取引きがある仕事の方は分かると思いますが、単価の小さい部品なんて中国本土では人件費と合いませんよ。
これ以上は言いませんがお察しください。

さて、話しを総裁選へ戻しましょう。
そう。
河野太郎はネットと世論にやられました。

そして先の参院選。

ここで維新は肝心なポイントを落としました。
これで国政政党への脱皮の難しさを浮き彫りにしました。
当時、私がこうツイートしていたのを覚えていますか?日付を見てください。

 

「そんな事ある訳ねーだろ!」
と昭和のダンプの運ちゃんみたいな罵声を浴びましたよ笑


維新が肝心なポイントを取れなかったのは?
一つに河野太郎と同じく〝世間(ネット)の声〟にやられた事、もう一つは彼らのネット対策がいかにも中途半端な布陣とお粗末な内容、これでした。

ここからキングメーカーは動き出したと見ております。

まず河野太郎を担ぎ出す。
これは河野太郎本人が「参院選が終わったら、デマを流した連中に訴訟を起こす」と発言した時に「あぁ、これは総裁選に出てくるな」と感じました。

そして安倍さんの事件直後の統一の情報の出方。
国葬での菅スピーチ。

非常に上手い戦略で支持を拡げていきます。
河野太郎でアレルギー反応が起きるのは分かっていますから、
「あの菅さんが言うんなら仕方が無い」
と言う空気を作る。

そしてもう一点。

ここが大事です。

二度もネットと世論にやられています。
今度は完璧なまでにネット対策をしてきました。


そしてこれです。


起用したインフルエンサーがヘタレ過ぎたので、今度は言論を封じ、とは言いません。言論調整をしてくる事は、この組み合わせからしてハッキリしているでしょう。

そして世論形成が始まりました。


見てください。
ファクトチェックも世論形成も、全部、同じ系列のところですよ?

なりふり構わず取りに来ています。
こちらもなりふり構わず対抗するしか無いですね。

詳細は今週末、またYouTubeで解説いたします。


Gap Japan