この記者会見 看過できないです @伊藤詩織

この記者会見、なぜこのタイミングなのか?も、つい穿って見てしまいますが、とんでもない事を発しております。



著書などでの「デートレイプドラッグ」に関する言及が、名誉毀損などに当たるとの判断については「著書にも確証がないと書きましたが、警察が調べてくれないと感じたからこそ語ったことです。自分の受けたかもしれない被害を、話してはいけないと受け取られるなら、今後被害者はどのように語っていけばいいのでしょうか」と疑問を投げかけた。

ちょっと待て…です。



このひと言の大きな矛盾に気が付きましたか?
「著書にも確証が無い」と書いたじゃないか!と主張しております。
しかしこれを今更、盾にしてもちょっと遅きに失しているのでは無いか?と感じます。



<デートレイプドラッグについて>

(弁)『BlackBox』にデートレイプドラッグを印象付ける書き方をしている
(伊)確証はしていませんが、そう思っているという話
(弁)『BlackBox』のP.66に「インターネットでアメリカのサイトを検索して見ると、デートレイプドラッグを入れられた場合に起きる記憶障害や吐き気の症状は、自分の身に起きたことと、驚くほど一致していた」とあるが、裏付ける客観証拠は何もない。ドラッグを使うには事前に用意しておかなければできず、計画的な犯行が必要だ。なぜそうしたドラッグを使うのかご存知か
(伊)性交渉するという意図があって使う
(弁)ターゲットとした女性に強姦できないと思うからこそ使うんじゃないのか
(原告側の代理人弁護士から異議)「意見を求めており、相当じゃない」
(裁)「質問を変えてください」
(弁)世間はそういう理解だがあなたは
(伊)わかりません
(弁)人の出入りのある高級ホテルはバレやすいので、犯行にふさわしい場所ではないと思う
(伊)私は答えられません
(弁)ほとんど酒を飲んでいなかったとすると、薬物による催眠作用で眠らされたということか
(伊)はい。ほとんど酒を飲んでいなかったのではなく、酔っ払っていなかった
(弁)デートレイプドラッグについて、一般的には15分から30分で効果が出て、3〜6時間ほど持続するという文献がある。催眠効果で気を失ったとすると、失ったままではないのか
(伊)薬の効果は人それぞれ。他の文献では他の時間を指摘するものもあった。3〜6時間に限らないと思う
(弁)催眠効果が出たとしたら、あなたが店内を歩いたり話したりできないのではないか
(伊)それは間違っている。レイプドラッグの作用は、催眠だけではなく、普通に振舞ってもその間記憶がないこともある。催眠=ずっと眠っているのではない

こんな〝たら・れば〟みたい事を裁判でのうのうと垂れられたとしたら、自分なら法廷だろうが何だろうが怒鳴ってますよ。
結局、無かったと言う事が認定されている訳で、
「あった等と断定していない」
と言い出すのも結構ですが、そのありもしない事を次々に並べて、まるであったかの様な印象操作は非常に汚い手口。

百歩譲って裁判で語るのは良いとしても、言ったところで上記のレベル。まるで答弁になっていない。

問題はこれらを本にしたこと。
そしてその本に記載した事で必要以上にこの部分が拡散して山口敬之と言う稀代な才能を持ったジャーナリストをどん底に突き落とした。
またその裁判の最中、山口さんは実父を失っている。


これがもし自分なら〝事実と異なる事を書いて印象操作した〟と、名誉毀損で出版差し止めを求めて裁判を起こすでしょうね。
また幾つの言語で出版されているか知りませんが、発行している国によっては損害賠償が莫大だったり、名誉毀損が民事では無く刑事事件しかなかったりする国(ちなみにマカオは刑事のみ)がありますから、それに沿って提訴すると思います。
経験値ですが、海外ではこれは完全に有罪に持っていけます。

そういう意味でちょっと看過できない記者会見でした。

しかしその後、ジャーナリストとしてどれだけの成功を収めたか知りませんが、仕事ってそんな甘くは無いですよ。
人をダシにして積み上げた分だけ、その事実がバレた時のダメージは倍返し以上になって返ってきます。
そう言う意味でこのBlogも共同ではありますが、私に対して開示請求なりなんなりして攻撃してきて欲しいですね。


さて月刊Hanada、新しい号は安倍総理の追悼特集となるようです。
是非ご購読を。