届けられなかった晩ごはん



数ヵ月前の夜のニュース。

マカオにもUber eatsみたいのがあり、二つの会社があり、ひとつはそのトレードマークがリスなので〝リスさん〟。もうひとつはマカオの〝m〟をトレードマークにし、mfoodと呼ばれて親しまれている。

その配達の途中、事故が発生し、配達員は帰らぬ人となった。
即死だったようだ。現場を見ていないし、検証もしていないし、人伝いに聞く事もしていないので、詳しい事は知らない。
しかし、ひとつだけ言えることがある。

誰かが夕食を頼んだ。
そしてどこかの店がそれを作った。
そして彼がそれを届けようとした。

しかし

その晩ごはんは、その頼んだ人のもとには届かなかった。

全てが悪い方向に完全なる一致を見せてしまったそのタイミングで、その晩ごはんは届かなかった。

ひとつ運んでいくら貰えるか知らない。
5%を超える空前の失業率で急にこの仕事についたのかも知れない。
或いは空いている時間にちょっと小遣いを稼いでいたのかも知れない。

その後、聞いた話しで亡くなった方はジャンケットの会社にいたがリストラされたとの事(太陽城か?)。奥さんもサテライトのカジノに勤めていて、間も無くリストラで職を失うという。

どっちがいい、悪いでは無く、あまりに命の値段が安く感じ、今まで生きてきたひとりの人生の重ねてきた重みと、失った瞬間のバランスが釣り合わないものであるという事を痛感した。

真面目に働いているひとり、ひとりがこんな簡単に死んでしまって良いのか?と強く感じる。
これは事故。
本人の問題。

そう割り切れないものを感じる。

自分は〝金持憎し〟と言う感情は一切ない。むしろ貧乏でそう思っている人を憎む。
『本気で努力したのか?』
と。

なぜか?

本気で努力した人は、自分より良い環境の人を憎まない。
本気であれば、自分の器を理解できるものだ。

外人の俺がここにいて生きてて良いのか?と思う悩むくらい切ない話し。

だからこそ、真面目に努力している市民を蹂躙する為政者には激しい憎悪を覚える。まして、大切な祖国を他国に平然と売り渡す輩には八つ裂きにしてやりたいと言う憎悪が沸き起こる。

書きかけだったこのpost。
やはり完成させなければならないと思い最後まで書いた。

合掌。


サンデーマウンテン